社員のモチベーションを上げるには

この話は、フィクションです。

最近、我が社の優秀な従業員の

モチベーションが

下がっているような気がする。

従業員のやる気を引き出すには、

どうしたらいいんだろう 。

F社長は 考えた。

過去に何か良い方法をやってないかな?

調べてみよう。

あった、ハーズバーグの

動機づけ衛生理論。それによると

職務満足と職務不満の原因となる

要因は二つに大別される

①衛生要因とは職務に対する不満を

 もたらす要因をさす。

 給与、作業条件、人間関係、

 監督者などの関係

②動機付け要因は仕事に対する

 積極的な取り組みや

 満足感を生み出す要因を意味する

 仕事自体の面白さ、達成感、

 結果への評価。

 

仕事自体の面白さでやる気を

ださせよう。

どうやって出させよう。

仕事 面白い? 辛い事が多いよね。

 

ひらめいた。

今の時代は自己実現

目指す若者が多い。

情報がインターネットに

あふれている。

 

施策は、我が社の技術を

身につけたら、 

自己実現で転職をすすめる。 

自分のために働きなさいと

しよう。

技術は、職場の目の前にある

職人さんみたいに見て覚えろ。

教育や研修一切なし。

貪欲に教わるのと、自己啓発

これで、 金をかけずに

人材育成ができる。

 

技術を身につけたら 転職し

技術流出に繋がらないかって?

そこは、 衛生要因の給与で

手をうつ。

能力給の部分が大きくなるように

給与体系を徐々に変えていく。

さらに、早く昇格させる。

転職して欲しくないほど育った

社員には、高給与を

そうでない社員と格差をつけ

モチベーションが低い社員が

転職するようにする。

二極化した給与だから

支払総額は変わらない。

 

副社長を含め人事担当役員に

打診すると技術が流出して

市場で競争力がなくなる懸念 。

社員構成がベテランと若手に

2極化し会社自体の存続危機を

招く懸念。

 

まあ色々心配はあるけど

社員と守秘義務を結ぶのと

しょせんは、会社の環境あっての

技術で持ち運びは難しいから

大丈夫。 

 

やってみた。

 

想定外の事が起こった。

江戸時代の徒弟制度みたいな

社風になり、 マネジメントに

適応しない社員が続出した。

競合との競争より

社員同士の競争になった。

 

やはり人事制度はほどほどかと

思うF社長であった。