なぜ組織が必要 サイモン

TACV 公務員V テキスト13経営学を読んだ備忘録

なぜ、組織は必要なのでしょうか?

それを考えたのが意思決定のサイモンです。 

 

サイモンによると組織が必要なのは

人間には合理性の限界があるから。

 

人間の合理性の限界があるわけ。

情報収集能力の限界で必要な情報が

すべて集められない。

意思決定に基づく行動結果を全て

完全に予想できない計算能力の限界。

合理的に意思決定しようとしても

完全に合理的意思決定ができない。

             

では、どうしたらいいでしょうか?

人間は、合理性の限界で大きな問題に

一挙に対処できないから、

大きな問題を小さくし

担当メンバーを配置する。

その結果、階層的な組織構造となる。

階層化で人間の合理性の限界を

ある程度克服できる。

なぜなら、意思決定の範囲が狭まり

収集すべき情報の量も限定され、

全体として合理的な意思決定を行える

可能性が増す。

 

因みに大きな問題を小さな問題群に

分けるポイントは

目的の階層化(繋がり)を持たせる。

上位の目的の達成と下位の目的が

繋がっている事です。

 

階層化した組織の意思決定の特色。

各層の意思決定が、相互に影響を及ぼし合い

組織全体の行動が生まれる。

全般的な上位の意思決定が

下位の意思決定を統制し制約する。

下位の意思決定は上位の意思決定を

実行するための手段になる。

また、あるメンバーの意思決定が

他のメンバーが何を目的とし望ましいと

考えるか(価値前提)、環境や能力に関する

事実認識(事実前提)に影響し意思決定を左右し

意思決定の相互作用がおこる。

例えば、上司の意思決定は部下の目的を左右し、

研究開発部門の新製品開発は、営業部門の

事実認識を変える。