T型フォードの成功の理由を推測。
ヘンリーフォードはフォードは、
生産の天才?
それは、違うとマーケティングの
天才と異をとなえるのが、
ハーバード大学教授のT レビット、
その、マーケティング論の概略は、
世間はフォードを生産の天才として
褒めるが、売れる価格を決めて、
それを可能にする生産方法を考えた。
マーケティングの天才というのです。
まず、有名なフォードシステムについて
参考にしてまとめています。
フォードシステムの特色。
①製品の標準化
1種類限定,色も黒のみ、大量生産のため
部品を標準化し、専門機械を開発し
部品の寸法を保証。
②移動組み立て法
今では、回転寿司にも使われている
ベルトコンベアで作業者を同じ場所で固定し
移動時間を節約、 反復作業で熟練も進み
生産効率の飛躍的な向上。
高品質の製品を低価格で売り
高能率の労働者には高賃金を払う。
大量生産が、無かった時代に
画期的な大量生産システムを作った。
確かに、生産の天才。
ところで、 安くて悪い悪い製品は
確かにあまり売れないから
高品質 のよい製品を低価格で売るは
わかるのだけど高品質って何だろう?
ヘンリーフォードの過去の失敗を見てみると、
①低品質で高価格の自動車を作って
売れず、最初の会社は解散。
②自動車レースで良い結果を出せる
自動車制作したが、フォードは
チーフエンジニア で
経営権なく会社を去る。
(この会社は、後のキャデラック)
③レースで優勝できる車を作った後
安価な自動車の設計を行い
部品大量発注するが思ったより売れない。
レースで性能を示したが
販売に結びつかない。
以上の失敗から、新しく設計した
車で自動車速度の世界世界新記録を
樹立し、高性能をアピール。
この自動車を運転して回り
アメリカ全土にフォードの
名前を広げるという宣伝をした。
これらの失敗が T 型フォードの
成功につながります。
T 型フォード成功の要因。
⑤以外は、マーケティングです。
①斬新な構造。
ハンドルが左。
アメリカは,日本と違い
右側通行だから
左側ハンドルが運転しやすい。
T 型フォード以前は
右ハンドルだったんですね。
エンジンとトランスミッション全体が
ボンネットで覆われている。
エンジンは4気筒が一塊、
サスペンションのバネも工夫。
③ドライバーにやさしい
運転は非常に単純、
修理も容易で安価。
④宣伝と販売網の整備。
大々的新聞広告展開。
フランチャイズ方式の
販売店を北米に整備。
モータークラブが
各地にでき
新米ドライバーを助けた。
農業等の業務用に売り込んだ。
⑤低価格。
富裕層から大衆のものに。
画期的な生産方式の発明。
マーケティングの天才だった
ということでしょうか?
ところで、大成功を収めた
T 型フォードも
時代の流れには逆らえず、
販売不振になります。
T 型フォード失敗の要因。
全てマーケティングの失敗です。
①モデルチェンジをしなかった。
ライバルは新しいデザインや
多彩なカラー を 導入したが
フォードは導入しなかった。
新しいスライド型シフトの
トランスミッションに反対。
ヘンリーフォードは、最終決定権を
保持し続け、会社の所有権にこだわった。
エンジンやトランスミッションに
こだわりを持っていた。
②クレジット販売導入に 反対。
ライバルのゼネラルモーターズは、
クレジット販売を導入したが、
クレジット会社を別に設立した。
会社倒産の経験で資金繰りに
苦しんだのが原因でしょうか?
さらに、ヘンリーフォードは、
簿記を学んでいたが、
会計士は信用していなかった
そうです。
成功体験にとらわれ市場の変化に
合わせれなかった
というところでしょうか 。
いずれにしても、多くの人々が購入できる
自動車を開発生産産業と交通に
革命をもたらしたのは確かです。
ところでヘンリーフォードは
自動車の設計をしています。
農業をしていたヘンリーフォードが
なぜ設計することができたのでしょう。
技術面の疑問
生い立ちを見てみると。
①機械いじりが大好き。
10代で懐中時計の
分解組立、時計修理が
うまいと評判。
②蒸気機関の経験
蒸気機関の操作に熟達し
蒸気機関修理工として雇われた。
③自作四輪自動車の製作に成功。
チーフエンジニア技術者となり
内燃機関の個人的な実験に
十分な時間と金銭を得た。
④トーマスエジソンとの出会い。
自動車の熱い夢をもっていた。
得意で夢を持っていた事が
成功の秘訣のようです。
まとめ
生産方法で有名な会社は、
フォードシステムのように
生産面だけに注目がいきがちですが、
トヨタ生産方式の売れるものを作るを
企画段階まで浸透させていると思われる
マーケティング面の凄みを感じます。
案外成功面として見落とされがちな
マーケティング面。